Blog

ブログ

chevron_right

なぜ「越境人材」だけが残るのか...

  • サービス・事業

2026/9/1 03:57

なぜ「越境人材」だけが残るのか—職能の境界が溶ける時代の、キャリアの立て方

マーケティングの会議に出て、営業の商談に同席し、カスタマーサクセスの解約理由を聞き取る。気づけば、名刺の肩書きと実際にやっていることが一致しなくなっている。それでも人事評価のフォーマットには、マーケティングか営業か、どちらかの職能名を書く欄しかない。——自分が、どの箱に収まる人間なのか、うまく言葉にできない。

「専門性を一つに絞った方が、市場価値は上がる」。マーケター、営業、カスタマーサクセス(CS)、事業開発、それぞれの現場でこう言われて育ってきた方は少なくないはずです。

まっとうな助言です。専門性は積み上げに時間がかかり、浅く広くでは代替されやすい。長年、そう考えられてきました。転職市場でも、職務経歴書の「専門領域」の欄が一つに定まっている人材の方が、採用側にとって分かりやすいとされてきました。

ところが、この前提が音を立てて崩れ始めています。生成AIが「専門性の実行部分」を代替し始めたことで、一つの職能を深く掘るだけでは差がつきにくくなった一方、部門をまたいで動ける人材への評価は上がっています。日本PMM市場レポート2026でも、AIの普及によって越境人材の職能価値が上がると答えた回答者は80%に達しました(出典:日本PMM市場レポート2026/プロデリア・パートナーズ)。

同調査では、PMM的な業務を担う人材の78%が、普段の業務で3つ以上の領域をまたいで働いていると回答しています。特定の職能一本で完結している人材の方が、むしろ少数派になりつつあります。

本記事では、なぜ今「越境人材」だけが職場に残っていくのか、その構造を組織論の知見と国内の実態データから整理し、キャリアをどう立てるべきかを考えます。

この記事の要点

  • 越境人材とは、一つの職能に閉じず、複数の職能をまたいで価値を生み出す人材を指す

  • 生成AIが「実行の専門性」を代替し始めたことで、価値の重心が「翻訳」と「橋渡し」に移っている

  • 「境界をまたぐ人材」の重要性は組織論の分野で半世紀近く研究されてきた、決して新しい話ではない

  • 日本の実態調査でも、PMM的業務を担う人材の78%が3領域以上をまたいで働いており、AIの普及で越境人材の価値が上がると答えた回答者は80%にのぼる

  • 越境人材に必要なのは、特定のスキルの獲得よりも先に、自分の評価軸を「単一職能」から組み替える意思決定


1. そもそも「越境人材」とは何か

越境人材とは、一つの職能に閉じず、複数の職能をまたいで価値を生み出す人材を指します。

この定義には、意図的に「専門性がない」という言葉を入れていません。越境人材は専門性を放棄した人材ではなく、複数の専門領域の境界線上に立ち、領域間の情報や意思決定をつなぐ人材です。マーケティングと営業の間、事業開発とプロダクトの間、CSと経営の間——組織には必ず、部門と部門のつなぎ目に生まれる「誰の担当か決まっていない仕事」があります。越境人材とは、この隙間を自分の持ち場として引き受けられる人材のことです。

似た言葉に「T型人材」があります。一つの専門性を軸に持ちながら、周辺領域にも知見を広げる人材を指す概念で、以前から人材育成の文脈で使われてきました。越境人材はこの考え方と地続きですが、力点が少し異なります。T型人材が「知見の広さ」に重心を置くのに対し、越境人材は「その広さを使って、実際に部門間の判断や翻訳を担っているかどうか」まで含みます。知っているだけでは越境人材とは呼べません。動いて初めて、越境人材になります。

構成要素を分解すると、越境には少なくとも3つの動きが含まれます。

一つ目は職能をまたぐこと——例えば、マーケティングの言葉と営業の言葉、両方を扱えること。

二つ目は階層をまたぐこと——現場の実行と経営の意思決定、両方の温度感を理解できること。

三つ目は社内と社外をまたぐこと——顧客の生の声を、そのまま社内の議論に持ち込めること。この3つが重なる場所に立つ人ほど、組織にとっての希少性が高くなります。

例えばマーケティング担当者であれば、広告の成果指標だけでなく、営業が商談で実際に何を聞かれているかを知っているかどうか。事業開発担当者であれば、事業計画の数字だけでなく、CSが現場で拾っている解約の予兆を知っているかどうか。この「知っているかどうか」の差が、同じ職種であっても、越境人材とそうでない人材を分けます。役職や在籍年数の長さでは測れない差です。

本記事の核心となる視点はここにあります。越境人材の価値は、「何でもできること」ではありません。どの職能にも属さない隙間の仕事を、自分の持ち場として引き受け続けられることにあります。この視点を持たずに「とりあえず色々な業務を経験する」だけでは、器用貧乏で終わってしまいます。何が違うのかは、後の章で改めて扱います。


2. なぜ「専門特化」だけでは通用しなくなるのか、3つの理由

「専門特化」だけでは通用しにくくなっている理由は、AIによる実行の代替、顧客接点の分散、意思決定速度の3つに整理できます。心当たりがあるかどうか、次の3つに照らし合わせてみてください。

理由①:生成AIが「実行の専門性」を先に代替し始めている

AIが最初に浸透するのは、判断の工程ではなく、実行の工程です。日本PMM市場レポート2026によれば、AIをメッセージング案の生成に使っている企業は59.0%、コンテンツ・資料作成は54.8%、データ分析は46.4%にのぼり、「まだ活用していない」と回答した企業はわずか2.4%にとどまりました(同調査)。

つまり、これまで「専門性の証」とされてきた実行部分——資料を作る、コピーを書く、データを集計する——の多くが、すでにAIの守備範囲に入っています。実行の速さや正確さだけを競っていた専門性は、AIという新しい競合と同じ土俵に立たされることになります。

一方でAIは、どの部門の言葉に翻訳すべきか、どの情報を経営に上げるべきかという「文脈の橋渡し」までは代行してくれません。AIが出してくる資料案やメッセージ案は、あくまで与えられた指示の範囲でしか最適化されず、隣の部門がいま何を気にしているかまでは汲み取れません。ここに、越境人材の値打ちが生まれます。実行の速度で差がつかなくなった分、何を作るべきかを決める「文脈の理解」の比重が、相対的に重くなっているのです。

理由②:顧客接点が部門をまたいで分散してしまっている

かつて顧客との接点は、営業という一つの窓口にほぼ集約されていました。いまは違います。マーケティングが問い合わせ前の検討段階を、営業が商談を、CSが導入後の利用状況を、それぞれ別々に見ています。顧客という一人の人間についての情報が、部門ごとに分断されたまま溜まっていきます。

この分断は、部門をまたいで情報をつなげられる人がいなければ、誰にも気づかれないまま放置されます。マーケティングが集めたリードの温度感と、営業が実際に感じている手応えがずれていても、両者をつなぐ人がいなければ、そのずれは「なんとなく数字が合わない」という違和感のまま、誰の課題にもならずに終わります。

CSの現場ではさらに顕著です。導入後の顧客が本当に困っていることは、営業にもマーケティングにも自動的には伝わりません。CS担当者がその声を拾っても、それを届ける先——プロダクト改善なのか、次のマーケティング訴求なのか——を自分で判断できなければ、声は現場に留まったまま消えていきます。顧客接点が増えるほど、接点と接点の間を歩いて回る人材の必要性も比例して増えていきます。

理由③:意思決定のスピードが「翻訳」を待てなくなっている

部門をまたぐ判断が必要になったとき、従来はそれぞれの部門の担当者が持ち帰り、社内で調整し、また持ち寄るという「翻訳のリレー」で意思決定を進めてきました。しかし市場の変化速度が上がった今、このリレーを待っていては判断が間に合わない場面が増えています。

ここが、本記事の核心です。部門をまたいで自分の中で判断材料を完結できる人材は、リレーを一段飛ばしにできます。専門特化した人材が「自分の持ち場の情報しか持たない」のに対し、越境人材は複数部門の文脈を自分の中に同時に持っているため、判断のボトルネックになりにくいのです。

日本PMM市場レポート2026でも、PMM・GTMにおける組織課題として「責任の所在が不明確」(44.6%)、「顧客インサイトの社内分断」(42.2%)、「企画・営業・マーケ間の共通認識の欠如」(30.7%)が上位に並んでいます(同調査)。これらはいずれも、部門間の翻訳が誰の仕事でもないまま放置されていることの裏返しです。翻訳を担う人がいない組織ほど、意思決定のたびにこのリレーの遅さが表面化します。


3. 組織論に見る「境界をまたぐ人材」の価値

「境界をまたぐ人材」の重要性は、実は目新しい発見ではありません。組織論の分野では、こうした人材は半世紀近く前から研究の対象になってきました。

1977年、組織研究者のHoward AldrichとDanny Herkerは、組織の内部ネットワークと外部の情報源をつなぐ役割を担う人材を指す概念を提示しました。彼らの研究が示したのは、組織にとって外部環境の変化を正しく取り込めるかどうかは、この「境界の役割」を担う人材の働きに大きく依存するという点です。続く1981年の研究では、実際にこの役割を果たせている人材は、組織の内側だけでなく外側とも豊富なつながりを持っている傾向が確認されています。

これらの研究に共通しているのは、境界をまたぐ役割を、単なる「連絡係」としてではなく、組織の生存に関わる機能として位置づけている点です。外部の変化を正しく取り込めない組織は、環境に適応できずに衰退します。その取り込み口となるのが、境界をまたぐ人材だという見立てです。この見立ては、部門と部門の間、あるいは会社と市場の間にも、そのまま当てはめられます。

ここで読み取るべきことは、境界をまたぐ人材の価値が、AIによって突然生まれたわけではないという点です。組織が複数の専門部門に分かれて機能する以上、部門と部門のつなぎ目には、常にこの種の人材が必要とされてきました。変わったのは、価値の「見えやすさ」です。実行の専門性がAIによって相対的に安く手に入るようになったことで、これまで見えにくかった「境界をまたぐ働き」の価値が、相対的に浮かび上がってきているのです。組織論としては半世紀前から分かっていたことが、AIという外圧によって、ようやく現場の実感として追いついてきたとも言えます。

言い換えれば、越境人材はAI時代に新しく生まれた人材類型ではありません。もともと組織に必要とされてきた役割が、AIの普及によって初めて可視化された、というのがより正確な理解です。

出典:Wikipedia「Boundary spanning」Academy of Management Review「Boundary Spanning Roles and Organization Structure」(Aldrich & Herker, 1977)


4. 日本の現場データで見る「越境」の実態

日本の現場データでも、PMM的業務を担う人材の多くがすでに複数領域をまたいで働いており、AIの普及がその価値をさらに押し上げると見られています。

国内データが示す境界のなさ

日本PMM市場レポート2026では、PMM的業務を担う人材に、普段の業務で何領域をまたいでいるかを尋ねています。結果は、3領域以上をまたいで働いていると回答した人が78%(3領域44.0%、4領域以上33.7%)にのぼり、1領域に閉じて働いていると回答した人はわずか2.4%でした(同調査)。

出身領域を尋ねた設問でも、同じ傾向が見られます。PMM的業務を担う人材の出身は、事業企画・経営企画が40.4%、マーケティングが36.7%、PdMが21.1%、営業が15.7%、カスタマーサクセスが13.3%と、特定の一領域に集中していません(複数回答)。PMMという役割そのものが、単一の専門性の延長線上ではなく、複数領域を経験した人材が流れ着く場所になっていることがうかがえます。

一方で、越境した先のキャリアの道筋は、まだ十分に整っていません。同調査では、PMMのキャリアパスが自社や日本において明確だと答えた人はわずか7%(4〜5の回答、平均2.2)にとどまり、63%が「不明確」と回答しています。越境した人材が現場で価値を発揮していても、その価値を昇進や報酬にどう結びつけるかという制度が、多くの組織で追いついていないのが実情です。価値は生まれているのに、それを評価する物差しがまだ用意されていない——この非対称が、越境人材自身のキャリア不安の一因にもなっています。

AIは越境人材の価値を押し上げる、という現場の回答

AIの普及によって越境人材の職能価値がどう変わるかを尋ねた設問では、80%が「上がる」(4〜5、平均4.2/5)と回答し、「下がる」と回答した人は4.2%にとどまりました。作業そのものはAIに移っても、部門をまたいで判断材料を組み立てる仕事は、AIに委ねられていないと現場は見ています。

この傾向は、日本国内の調査だけの特殊な結果ではありません。世界経済フォーラムの「Future of Jobs Report 2025」は、2030年までに労働者の中核スキルの39%が変化すると予測しており、この数字は2023年時点の予測(44%)から低下してはいるものの、依然として高い水準にあります。同レポートは、AI関連スキルの需要が急拡大する一方で、創造的思考や柔軟性、好奇心や継続学習といった「特定の職能に閉じない力」の重要性も同時に高まっていくと指摘しています。

国内と海外、それぞれ異なる調査手法でありながら、示している方向は同じです。AIが専門実行を代替するほど、その専門の外側に立って全体をつなげる力の希少性が上がる——これが、いま複数の調査に共通して表れている構造です。

ここで注意したいのは、この2つの調査がどちらも「越境そのものを推奨している」わけではないという点です。示しているのは、あくまで市場側の評価がどちらに向かっているかという事実です。越境するかどうか、どの領域を組み合わせるかは、依然として個人の選択に委ねられています。データが教えてくれるのは、いま選び取っておくべき方向性であって、選択そのものを代行してはくれません。


5. 構造の抽出——越境人材が果たす4つの働き方

ここまでの理論とデータを重ねると、越境人材が組織で果たしている働き方は、大きく4つに整理できます。

情報を翻訳する——ある部門の言葉を、別の部門が理解できる言葉に置き換える働きです。営業が現場で聞いた「価格が高いと言われた」という一言を、マーケティングにとって意味のある「価値の伝え方の問題」として翻訳し直す、といった動きがこれにあたります。この翻訳が挟まらないと、営業は「値引きすれば売れる」と誤解し、マーケティングは「価格は問題ではない」と誤解したまま、両者がすれ違い続けます。

優先順位を橋渡しする——現場の実行と経営の意思決定の間で、どちらの言葉でも同じ優先順位を語れる働きです。経営が語る抽象的な方針を、現場が動ける具体的な順番に変換し、逆に現場の実感を、経営が意思決定できる形に集約します。この橋渡しがないと、経営の方針は現場で「また上が何か言っている」という他人事として消化され、現場の実感は経営に届く前に薄まってしまいます。

空白地帯を拾う——組織図上、誰の担当とも決まっていない仕事を拾う働きです。部門間の隙間に落ちた仕事は、放置すれば誰にも気づかれないまま失われます。越境人材は、この隙間を「自分の担当ではない」と切り捨てずに拾い上げます。この働きは評価制度の上では可視化されにくく、拾った本人の負担として積み上がりやすいという副作用も持っています。

学習を横展開する——ある領域で得た知見を、別の領域に持ち込む働きです。CSで見えた解約の予兆を、マーケティングの訴求設計に反映する、営業の失注理由をプロダクトの改善議論に持ち込む、といった動きです。単一の職能に閉じていては、この横展開自体が発生しません。組織にとっては、同じ失敗を複数の部門で繰り返さずに済むという、目に見えにくいコスト削減効果も生みます。

この4つに共通するのは、いずれも「成果物を作る」仕事ではなく、「情報と情報の間をつなぐ」仕事だという点です。だからこそ、越境人材の貢献は評価シートに現れにくく、可視化されにくいという課題も併せ持っています。

この4つを、日々の業務の中でどれだけ自然に行えているかは、意識しないと自分でも気づきにくいものです。会議の議事録を書くとき、自分の部門の言葉だけで書いていないか。他部門から相談を受けたとき、「それは自分の担当ではない」と反射的に返していないか。こうした小さな選択の積み重ねが、数年単位で見たときの越境人材としての厚みを決めます。次の章で扱う「自社の点検」は、この見えにくさを言語化するための問いです。


6. まず、自社の足元を点検する3つの問い

ここまで、越境人材が求められる背景と、その働き方の構造を見てきました。最後に、自社および自分自身の状況を点検するための3つの問いを置きます。答えは、この記事の中には書きません。

問い①:自分がいなくなったら、部門間の翻訳が止まる場面はどれだけあるか。

複数思い浮かぶなら、すでに越境人材としての役割を担っている可能性が高いはずです。その役割が、人事評価や肩書きに反映されているかどうかは、また別の問題として残ります。

問い②:自分の評価は、どの職能の物差しで測られているか。

越境して生み出した価値は、誰が見ているか。マーケティングの数字だけで評価されているなら、営業やCSにもたらした貢献は、そもそも評価の対象に入っていないかもしれません。

問い③:3年後、自分は「一つの職能の専門家」と「複数領域をつなげる人材」のどちらとして市場に立っているか。

その選択は、いま日々の仕事の中でどちらに時間を使っているかによって、すでに決まりかけていないか。

この3つに淀みなく答えられないとしたら、それは自分の実力不足ではありません。越境人材というキャリアの型そのものが、まだ多くの組織で正しく言語化されていないためです。言語化されていない型は、意識しなければ選び取れません。だからこそ、この3つの問いを一度、自分の言葉で書き出してみる価値があります。


おわりに:「器用貧乏」であることと、「越境できる」ことは違う

「色々な業務を広く浅くやってきた」ことと、「越境人材である」ことは、似ているようでまったく違います。前者は、専門性を持たないまま職能を渡り歩いた結果であり、後者は、複数の専門領域の境界線上に立ち、その隙間を自分の持ち場として引き受け続けてきた結果です。両者を分けるのは経験した部署の数ではなく、部門間の「つなぎ目」を意識して仕事をしてきたかどうかです。

この違いは、履歴書の見た目だけでは判別できません。面接で「なぜその部署からその部署に異動したのか」を聞かれたとき、単に「タイミングが合ったから」としか答えられないなら、それは器用貧乏の側です。一方で「前の部署で見えた顧客の声を、次の部署でどう活かそうとしたか」を具体的に語れるなら、それは越境人材としてのキャリアを積んできた証拠になります。

生成AIが実行の専門性を代替していく流れは、これからも止まりません。だとすれば、キャリアの立て方として問うべきは「どの専門性を極めるか」だけではなく、「どの境界線上に立ち、何と何をつなぐ人材になるか」です。この問いに自分なりの答えを持てているかどうかが、これから先、市場に残っていく人材とそうでない人材を分けていきます。

組織の側にも、同じ問いが返ってきます。越境人材が現場で価値を発揮していても、その価値を評価し、育成する型を組織が持っていなければ、その人材はいずれ他社に流出します。個人にとっての越境人材論は、そのまま組織にとっての「越境人材をどう見つけ、どう評価し、どう育てるか」という論点に裏返ります。この記事で扱ったのは前者の視点ですが、後者を考えるべき経営者・マネージャーの方にとっても、出発点となる問いは同じです。


PMM組織診断(無料・10問)

自社が5つの組織タイプ(手探り型/受身型/作りっぱなし型/個人技型/自走型)のどれかを、6軸のレーダーで可視化します。

▶ 診断をはじめる


関連記事


Prodelia Academy — PMMキャリアを体系的に歩むためのプログラム

Prodelia Partnersでは、PMM Operating System™に基づく実践型トレーニングプログラム「Prodelia Academy」を提供しています。越境人材としての働き方を、自己流ではなく体系立てて学びたい方はぜひ事業内容をご覧ください。

▶ Prodelia Academyの事業内容を見る

本記事で紹介したデータの全体像は「日本PMM市場レポート2026」で無料公開しています。


よくある質問(FAQ)

Q. 越境人材とは何ですか? 一つの職能に閉じず、複数の職能をまたいで価値を生み出す人材を指します。部門と部門の間に生まれる「誰の担当か決まっていない仕事」を、自分の持ち場として引き受けられる点が特徴です。

Q. 越境人材になるには何から始めればいいですか? まず、自分の専門領域の外側で起きている議論に、居心地悪くても参加することから始まります。他部門の会議に同席する、他職能の担当者と定期的に話す機会を作るなど、境界線上に立つ経験を意図的に増やすことが出発点です。

Q. T型人材と越境人材は同じ意味ですか? 近い概念ですが、同一ではありません。T型人材は「一つの専門性を深く持ちながら、周辺領域にも知見を広げる人材」を指す言葉で、力点は知見の広さにあります。越境人材は、その広げた知見を使って実際に部門間をつなぎ、判断や翻訳を担うところまでを含む、より実践的な概念です。

Q. AIが普及すると、なぜ越境人材の価値が上がるのですか? AIは実行の専門性を代替しますが、部門をまたいで文脈を理解し、判断材料を組み立てる仕事までは代替しません。日本PMM市場レポート2026でも、AIの普及で越境人材の職能価値が上がると回答した人は80%にのぼりました(n=166)。

Q. 未経験からPMMを目指す場合、まず何を学ぶべきですか? 特定のツールの操作方法よりも、自分の現在の職能の外側にある部門の言葉や評価軸を理解することが先です。日本PMM市場レポート2026では、PMM的業務を担う人材の78%が3領域以上をまたいで働いており、越境の経験そのものがPMMというキャリアの土台になっています。

一覧ページに戻る

keyboard_arrow_right