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【プロデリア・アカデミー PMM実践ブートキャンプ導入事例|IIJ(株式会社インターネットイニシアティブ)】点で動いていた施策が、PMMという一本の軸でつながった—部の全員が共通言語を持ち、“今”必要な役割を理解し動き出した3か月

ウェビナー、イベント、Webページ。施策は一つひとつ回っているのに、点のままでつながらない。IIJの営業推進部が向き合っていたのは、多くの企業に共通するこの課題でした。部の全員で臨んだ3か月のブートキャンプで、メンバーはPMMという役割を知り、これまで手探りで続けてきた業務こそが“今”必要な役割だと共通認識します。そして、各課で行動と思考が変わり始めました。
PMM実践ブートキャンプ導入事例サマリー
項目 | 内容 |
|---|---|
企業名 | 株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ) |
取り組みの舞台 | サービスプロダクト推進本部 営業推進部。クラウド、ネットワーク、セキュリティ、デジタルワークプレイスの各領域を担当する課と、プロダクトマーケティング課の計5課で構成 |
導入前の課題 | PMMに相当する業務は長年実践されてきたが、役割としての位置づけと共通言語が定まっておらず、施策は担当者ごとの“点”にとどまり、進め方は個々の経験に委ねられていた |
取り組みのテーマ | PMMという役割を部の全員で認識し、共通言語と共通の型によって、施策をGTMという一本の軸でつなぐ |
導入サービス | Prodelia Academy「PMM実践ブートキャンプ」(法人向け・短期集中型のPMM人材育成研修) |
実施期間 | 2026年5月〜7月(3か月・全3回/各回半日) |
対象者 | 営業推進部の販促活動に携わる正社員30名以上を対象に、5課を横断して実施 |
修了後の展開 | ブートキャンプで得た型を日々の業務に定着させるため、実務伴走支援へ移行して継続中 |
話し手 | 株式会社インターネットイニシアティブ サービスプロダクト推進本部 副本部長 兼 営業推進部長 井ノ川 俊次 氏 |
この記事に出てくる言葉
用語 | 意味 |
|---|---|
PMM | プロダクトマーケティングマネージャー。製品やサービスを「誰に、どのような価値として、どう届けるか」を設計し、営業・マーケティング・開発を横断して市場投入を主導する役割 |
PdM | プロダクトマネージャー。「何をつくるか」に責任を持つ役割。つくる側のPdMと、届ける側のPMMは対をなす |
GTM | Go-To-Market(ゴー・トゥ・マーケット)。製品やサービスを市場に届けるための戦略と、その実行にかかわる一連の活動 |
型 | 本記事では、PMMの業務の進め方を体系化した共通のフレームワークを指す |
ブートキャンプ | 短期間に集中してPMMの基礎を体得する研修。本事例では3か月・全3回で実施 |
実務伴走 | 研修とは別に、定例の打ち合わせを通じて実際の業務への適用を継続的に支援する取り組み |
IIJの営業推進部は、自社で開発したサービスを、営業を通じて顧客に届ける機能を担う部門です。顧客や営業現場の声を開発部門に還元し、サービスの強化にもつなげていく。その使命は、サービスの売上を最大化することにあります。
井ノ川俊次氏は、サービスプロダクト推進本部の副本部長と営業推進部長を兼務し、この部門を統括しています。近藤将吾氏は同部の副部長であり、プロダクトマーケティング課長として、マーケティング施策の立案と実行を率いています。お二人に、ブートキャンプ導入の経緯と、その後の変化を伺いました。
1. 課題—手探りで続けてきた“点”の施策と、名もなき役割の重要性

営業推進部の原型が生まれたのは2010年です。IIJはもともと営業職と技術職の二つに大きく分かれ、営業が一人でサービスを習得して販売する文化がありました。サービスの数が増える中、ある大型サービスの立ち上げを契機に、販売を推進する専門の機能が設けられます。
井ノ川
当初は、サービスの仕様に詳しく、案件に対応できる人材が集まり、営業を支援する部門として立ち上がりました。営業から相談を受け、技術的な説明や提案を支える。それが出発点です。
ところが実践を重ねるうちに、頼まれたことに応えるだけでなく、「このサービスをどうすれば売れる状態にできるか」を自ら考えて動くメンバーが現れてきました。
新しいサービスは、リリースした時点では営業にほとんど知られていません。だからこそ彼らは、リリース前から営業への浸透を進めることで、営業全員がサービスを理解し、売り方が分かり、安定して売れる状態にするまでを自分たちの仕事と捉えていました。営業の声を開発に伝え、開発の意図を営業に伝え、必要な資料や勉強会も自ら用意する。そうして安定して売れる状態をつくるまでには、およそ3年かかります。
そして、それで終わりではありません。市場や顧客、競合は常に変化するため、その変化に対応し、ときには変化を起こしながら、サービスが売れる状態を作り続けていく。そうしたメンバーが担当したサービスは、着実に成果を上げていきました。
今の言葉で言えば、GTMを担っていたことになります。ただ、その働きは一つの役割として定義されておらず、社内に呼び名もありませんでした。書籍などを調べる中でPMMという職種を知り、彼らが担ってきたのはこの役割だと分かったのです。
役割として定まっていない仕事は、評価の基準も、目指すべき姿も語ることができません。本人は自分の役割や貢献を説明できず、周囲もそれをどう認めればよいか分からない。裏を返せば、役割が定義されれば、その仕事は認められ、目指すことができ、育てられるものになります。ですから、導入前のテーマは明確でした。PMMという役割が今の私たちが日々実践している活動そのものであり、重要性の高い役割だと、部の全員が認識すること。それが、メンバーのモチベーションを高める最短の道だと考えたのです。
現場を率いる近藤氏も、同じ必要性を別の角度から感じていました。
近藤
施策の現場から見ても、課題は同じところにありました。四半期ごとのプロモーションも、ウェビナー、イベント、Webページの制作と、一つひとつは着実に形になっています。ただ、それぞれが点のままで、互いにつながっていませんでした。そこに「このサービスを誰に、どう届けるか」というGTMの柱が一本通れば、施策同士が結びつき、営業にも戦略として届き、サービスを必要とするお客様にも届いていく。点の施策を線にするには、その柱が欠かせないと考えていました。
そのためには、まず自分たちの業務を“PMM”として確立することが先決と考えていました。その優先順位を上げ、その先でPdMとPMMが対をなす体制を築いていく。これが私の描いていた道筋でした。
業務が先に存在し、役割の定義があとから追いつく。これはIIJに限らず、多くの企業に共通する順序です。プロデリア・パートナーズの調査「日本PMM市場レポート2026」では、何らかの形でPMMの機能が社内に存在する企業が92%にのぼる一方、PMMが専任の肩書として置かれている企業は27.7%にとどまりました(出典:日本PMM市場レポート2026/プロデリア・パートナーズ)。PMMの機能そのものは広く存在していても、それを一つの役割として明確に定義している企業はまだ少ない。PMMの役割定義は、市場全体でもこれからの段階にあるのです。役割を定義し、共通認識を持つことで、その領域を担うメンバーも、これから担えるメンバーも、力を発揮しやすくなります。
2. 狙い—選抜せず、部の全員で同じ型を学ぶ
今回のブートキャンプは選抜制ではありません。営業推進部の5課、30名を超える社員のほぼ全員が受講しました。
井ノ川
部全体の目線を揃えることが狙いでした。部署の担当範囲にとらわれず、サービスの成功に必要なことを自ら見つけて動いているメンバーがいます。彼らには、その動き方こそがPMMの本来の役割であると伝えたかった。ほかのメンバーには、「サービスの成功のために何をなすべきかを考えることが、私たちの仕事である」という軸を共有したかったのです。
PMMは比較的新しい職種であり、手本となるキャリアの事例がまだ多くありません。だからこそ、目指すべき姿を全員に示す必要がありました。
近藤
全員が参加し、同じスタートラインに立つ。この機会は非常に重要だと考えています。日々の会話の一つひとつに共通言語が生まれ、それが共通理解になっていくからです。
型や教育が整っていないという状況は、IIJに限ったものではありません。同調査では、PMMの業務に関する型・メソッド・教育の社内充足度は5段階で平均2.3にとどまり、57%が不足していると回答しました。キャリアパスの明確さも平均2.2で、63%が明確でないと答えています(出典:日本PMM市場レポート2026/プロデリア・パートナーズ)。
吉澤
マーケティングにも営業にも、確立されたフレームワークが世の中に数多く存在します。ところが、その両方を横断してサービスを市場に届けるGTMの仕事には、現場でそのまま使える体系立った型が、これまでほとんど存在しませんでした。だからPMMの仕事は属人化し、GTMも個人の力量に左右されてきたと考えています。
私自身、これまで新規事業開発やマーケティングの現場で、その難しさを経験してきたひとりです。PMMの仕事は、何でもこなせる個人が組織の隙間を埋め続けることで成り立ってきた面があります。しかしそれでは、同じ人材をもう一人育てるのに、同じだけの年数がかかってしまう。
この状況を変えたい。PMMの仕事を型として体系化し、GTMを個人の力量ではなく、組織の力に変える。プロデリア・パートナーズを創業した理由は、そこにあります。型があれば、個人の経験は組織で共有できる資産に変わります。規模の大きな組織ほど、まず全員がその型を共通言語として身につけることが有効です。
3. 検討—机上の理論ではなく、現場を知る実践知が決め手に

IIJがプロデリア・パートナーズに行き着くまでには、数年にわたる模索がありました。
井ノ川
出発点は4、5年前に読んだ、PdM(プロダクトマネージャー)に関する書籍です。製品をつくる役割があり、それを市場に届ける役割が対をなしている。その構図を知り、自分たちの仕事の位置づけが初めて明確になりました。そこから、開発者の役割と自分たちの役割の分担を、独自に整理してきました。
近藤
その後、井ノ川と「部として研修を実施したい」と話すようになりました。マーケティング全般ではなく、PMMに特化した研修を受けたい。そう考えて検索する中で、プロデリア・パートナーズにたどり着きました。公開されていた資料に、PdMとPMMの役割を対にして解説したページがあり、私たちが日頃から話していた考え方と同じ整理だったのです。まさに求めていたものだったので、衝撃を受けたことを今でも覚えています。
そのうえで、比較検討の観点は三つありました。一つ目は、PMMに特化していること。二つ目は、自社の状況やメンバーの特性に合わせてプログラムを組んでいただけること。三つ目は、全員でワークに取り組めることです。
そして決定的だったのは、吉澤さんご自身が、PMMという仕事の実際を分かっていることでした。営業と開発の間に立つと、双方の事情を理解したうえで、どちらにも動いてもらわなければなりません。担当の定まっていない仕事を引き受けても、その貢献は表からは見えにくい。社内で役割そのものを説明するところから始めなければならない場面もあります。
こうしたことは、机上のフレームワークの知識だけでは扱えません。吉澤さんは、事業開発やマーケティングの現場でGTMを自ら動かしてこられた方です。私たちが日々直面している状況を、説明を重ねなくても理解していただけました。知識を教わるだけでなく、同じ仕事を経験してきた方から実践知として学べる。その点が、最も信頼できる理由でした。
井ノ川氏も、最初の打ち合わせの時点で心は決まっていたと振り返ります。
井ノ川
そうですね。迷いはありませんでした。初回の打ち合わせで、私たちの課題意識も、プロダクトマーケティングという考え方も、吉澤さんにはそのまま通じたのです。私たち自身、PdMとPMMの役割分担を相当に調べてきましたので、同じ深さで議論できる相手かどうかは、話せばすぐに分かります。
打ち合わせを終えて席に戻る頃には、もう結論は出ていました。この方にお願いしたい、と。その吉澤さんご自身が講師として研修の場に立ってくださる。そこにも大きな安心感がありました。
そして何より大きかったのは、「日本にPMMを浸透させたい」という吉澤さんの理念が、私たちの抱えていた課題と重なっていたことです。
4. 設計—「知る・整える・実装する」の3か月。学びを実務で試しながら進む

PMM実践ブートキャンプは、3か月・全3回で構成されています。各セッションは独立した知識の習得の場ではなく、合間に約1か月の実務期間を挟み、そこで「試す、気づく、言語化する」を重ねるための装置として設計されています。
テーマ | 内容 | 詳細 |
|---|---|---|
第1回 知る | PMMの全体像を知り、自分と部の課題を言語化する | PMMという役割の成り立ちと本質、GTMという考え方を学ぶ。そのうえで自分の業務をGTMの観点から見直し、個人の強化ポイントを一文にまとめる。グループワークでは、部として強化すべきことを絞り込む |
第2回 整える | 市場を読み、勝ち筋を設計する | 第1回後の1か月で得た業務上の気づきを全員が持ち寄り、その声を起点にテーマを設定。市場と顧客の読み方、選ばれる理由の設計、受注・失注の分析(Win-Loss分析)を型として学ぶ。PdMとPMMの役割の違いも整理し、実際の案件を題材にワークを行う |
第3回 実装する | GTMの基礎を仕上げ、プロダクトの「次の一手」を決める | 設計した勝ち筋を市場に伝わる言葉に変える方法と、GTMを継続的に回す仕組みを学ぶ。後半は自社プロダクトに当てはめて課題を棚卸しし、優先順位をつけ、誰が・いつ・何をやるかまで決め切る |
形式 | 対面の集合研修(各回半日)。講義、個人ワーク、課をまたいだ混成チームでのグループワーク |
吉澤
基本のカリキュラムを土台に、IIJさんが実現したいことに合わせて内容を調整しました。企画担当の近藤さんと協議を重ね、このプログラムの到達点は何か、受講者に何を持ち帰ってほしいのかを確認しながら、各回を組み立てています。
近藤
重視したのは、全員が自分事として捉えられることです。知識を得るための研修ではない、という点を理解してもらいたかった。マネージャー層を主な対象としつつ、若手や中堅には「PMMという到達点がある」と認識してもらうことを狙いとしました。
営業推進部には、「落ちているボールを拾う」という役割があります。どの部署の担当とも定まっていない仕事に気づき、自ら引き受けて前に進める、という意味です。既にメンバーの多くは、ボールを拾うことを日常としていましたが、それがプロダクトマーケティングにおいて非常に重要で、価値ある仕事だと研修の中で伝えていただきたい、とお願いしました。吉澤さんはその意図を汲み、内容に織り込んでくれました。
このようなアプローチを一緒に進めたことで、早い段階からメンバーの意識の変化を感じました。第1回の後には全員が実務での気づきを提出し、第2回はその声を出発点に組み立てていただきました。毎回、受講者の反応を踏まえて次の内容を検討していただけたので、狙いからずれることなく進められました。
5. 変化—“今”必要な役割だと全員が認識し、各課が動き出した

全3回を経て、部には三つの変化が生まれました。
井ノ川
一つ目は、自らの役割への確信です。第1回の直後、あるメンバーが「自分がやってきたことは、PMMだったんだ」と語りました。営業と開発の間に立ち、どの部署の担当とも定まっていない調整を引き受け、サービスが売れる状態を整えてきたメンバーです。成果は営業の数字として表れるため、本人の貢献は表から見えにくい。
研修では、市場を見て、勝ち筋を設計し、営業に武器を渡すことがPMMの仕事だと示されました。そのメンバーが続けてきたことは、まさにそれでした。吉澤さんが「こういう人材が求められている」と明確に言葉にしてくださったことは、本人にとって大きな励みになったはずです。
二つ目は、行動です。研修で学んだ市場の読み方や勝ち筋の整理を、自身の担当サービスに当てはめたメンバーがいました。誰に、どのような価値を、どう届けるのか。担当サービスのGTMを自ら整理し、社内に共有するページとしてまとめていたのです。指示によるものではなく、自発的な行動でした。
近藤
三つ目は、共通言語です。「研修でやったように」という言葉が、各課のミーティングで交わされるようになりました。研修で学んだ受注・失注の分析を、その後も継続して実施している課もあります。研修は研修、実務は実務と切り分けるのではなく、実務に活かそうとする姿勢が見られたことは、想像以上でした。
自分の役割に確信を持てずにいたメンバーが、自信を持ってPMMとして立ち回れるようになった。目指すべきキャリアが「PMM」という形あるものだと分かったことが、モチベーションの向上につながっています。
変化は、部の運営にも及んでいます。
井ノ川
組織を率いる側としても、メンバーにキャリアを示しやすくなり、何をもって評価するのかという基準も共有できました。大きな成功だったと考えています。
加えて、想定していなかった効果もありました。グループワークを課の混成チームで行ったことで、日頃は接点の少ないメンバー同士が議論する場になったのです。部の全員が一堂に会する機会は久しぶりで、対面で実施した意義は大きかったと感じています。
吉澤
長く実践を重ねてきた方が、自らの仕事こそ今求められている役割だと実感し、いっそう力を発揮できるようになる。講師として、これに勝る喜びはありません。
次に控えている論点—型を実務に定着させるため、伴走支援へ
ブートキャンプが築いたのは、共通言語という土台です。それを事業の成果へ結びつけるには、型を日々の業務の中で使い続ける段階が欠かせません。IIJは修了後、プロデリア・パートナーズによる実務伴走へ移行しました。
近藤
次の主題は、各プロダクト、各施策のGTMを明示し、他部門も含めて共有していくことです。GTMの考え方は、実際のプロモーション計画や販売推進に適用して初めて、組織に浸透します。ブートキャンプで得たものを、より実践的に使いこなす段階に入りました。
井ノ川
ブートキャンプで、最も根幹となるモチベーションを醸成できました。次に必要なのは、手法を磨き、高まった意欲を持続させ、定期的に振り返って確かめる仕組みです。土台ができた今だからこそ、実務に踏み込む意味がある。そう判断し、定例の打ち合わせで実際の業務を題材に助言をいただく、伴走の形へ進みました。
吉澤
型は、使われて初めて価値を生みます。共通言語が整っているため、実務の議論は最初から同じ前提に立って始められます。個別のサービスや施策に即して型を適用し、振り返り、また適用する。その反復を支えることが、伴走の役割です。
6. これから—共通言語を土台に、部のPMM機能を高める
近藤氏はこのプログラムを、「チームでPMM思考を揃える場」と表現します。
近藤
PMM思考を揃えるとは、全員が同じ問いから考え始められる状態をつくることだと考えています。このサービスは誰に、どのような価値を、どう届けるのか。個人の経験や感覚に頼るのではなく、同じ順序で考え、同じ言葉で議論する。その前提を部として持つ、という意味です。
ブートキャンプでは、課の異なるメンバーが一つのテーマを一緒に考え抜きました。正解を教わる場ではなく、考え方を共有する場だったのです。同じテーマをチームで考え抜くことで、その思考の過程そのものが共通言語になっていく。そこが、一般的な研修との最も大きな違いだと思います。
井ノ川
今後は、この共通言語を土台として実践を重ね、部としてのPMM機能を一段と高めていきます。サービスごとのGTMを部として設計し、営業や開発と共有できる状態が目標です。メンバー一人ひとりが自らの役割に確信を持ち、サービスの成功に向けて主体的に動く。そうした組織を目指します。
おわりに:点の施策を、PMMという一本の軸でつなぐ
同じテーマに取り組む企業への助言を伺いました。
井ノ川
自ら試行錯誤を重ねてきた組織ほど、このプログラムの価値を深く実感できるはずです。手探りで積み上げてきたものが、型によって整理され、前へ進む力に変わります。
近藤
導入を検討されている方にお伝えしたいのは、メンバーは想像以上に前向きに参加してくれる、ということです。全員で同じスタートラインに立つ機会を、ぜひつくっていただきたいと思います。
IIJの営業推進部が3か月で得たのは、新しい知識だけではありません。全員でPMMという言葉と役割を知り、それが“今”必要だと共通認識できたことです。GTMという共通の軸を部の全員が持ったことで、点で動いていた施策はつながり始め、個人の経験は組織の資産となり、キャリアと評価の軸が定まりました。そして、実務伴走という次の段階が始まっています。
PMMの機能は、多くの企業にすでに存在しています。ただし、それが役割として定義され、型として共有されている組織は、まだ多くありません。自社のどこにその仕事があり、誰が担っているのか。そこに目を向けることが、PMM組織づくりの出発点になります。
IIJの営業推進部は、その出発点を越え、GTMを組織の力として実務で使いこなす段階へと進んでいます。
最後にーオフショット

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